
OpenAI は 2026 年 10 月 26 日に、新しいモデルの GPT-6.1 Terra を API で公開した[1]。視覚の推論と正確なコンピューターの操作、わかりやすく自然な文章に向けた速くて効率のよいモデルと位置づけており、Responses API と Chat Completions API から gpt-6.1-terra の名前で呼び出せる[1,2]。
100 万トークンあたりの料金は入力 1 ドル、キャッシュ済みの入力 0.05 ドル、出力 5 ドルで、9 月 29 日に公開された GPT-6.1 Sol の入力 2 ドル、キャッシュ済みの入力 0.10 ドル、出力 10 ドルのちょうど半分にあたる[1,2,3]。最上位の GPT-6 Astra の入力 10 ドル、出力 50 ドルと比べれば 10 分の 1 で、最も安い GPT-6 Luna の入力 0.10 ドル、出力 0.50 ドルに対しては 10 倍の値段だ[3]。
キャッシュに書き込むときは、30 分の保持なら 1.25 ドル、12 時間の保持なら 2.50 ドルを払う[2,3]。入力が 27 万 2000 トークンを超える依頼では、その依頼全体の入力とキャッシュの単価が 2 倍に、出力の単価が 1.5 倍に上がり、Batch と Flex は標準の半額、Fast mode は 2 倍で、地域を指定した処理には 10% が上乗せされる[2]。
入力には文章と画像を渡せるが、返すのは文章だけで、コンテキストは 105 万トークン、1 回の出力は 12 万 8000 トークンまでとなる[2]。学習した知識は 2026 年 6 月 1 日の時点で止まっている[2]。推論の深さは none、low、medium、high、xhigh、max の 6 つから選べ、指定しなければ medium で動く[2]。ツールを呼び出すには Responses API を使う必要があり、無料の利用区分では使えない[2]。
OpenAI が公表したベンチマークでは、専門的な業務でのコンピューターの操作を測る Agents' Last Exam で、推論の深さを medium にした GPT-6.1 Terra が、7 月に一般提供の始まった GPT-5.6 Terra より 15 ポイント高い点をおよそ 3 分の 1 のコストで出した[4]。推論を最大にした Terminal-Bench 4.0 は 50.3% と GPT-5.6 Terra の 21.5% の 2 倍を超え、誤りを誘う問いを集めた社内の試験では、推論を浅くしたときに誤る割合が 53.6% から 16.7% に下がった[4]。
推論を最大にした比較では、Anthropic の Claude Opus 5.5 と比べてトークンの効率が 3 倍を超え、1 つのタスクにかかるコストはおよそ 9 分の 1 だったとし、タスクを終えるまでの速さも GPT-6 Astra や GPT-6.1 Sol の 3 倍を超えるという[4]。それでも、最も複雑なコーディングには GPT-6.1 Sol と GPT-6 Astra のほうが向いているというのが OpenAI の説明である[4]。
Hacker News では、OpenAI で働く Ted Sanders 氏が、同社のモデルは大きさの順に Luna、Terra、Sol、Astra と並ぶと書き込み、品質だけを求めるなら Astra、値段を少し気にするなら Sol、強く気にするなら Terra か Luna を選ぶことを出発点として勧めた[5]。GPT-6.1 Terra については、技術的な文章では Astra や Sol より上で、画像とコンピューターの操作では同じくらいながらずっと速く、ほかの多くの点ではやや劣ると評し、API を使う開発者にとっては Sol より安く Luna よりずっと賢い中間の選択肢になるという[5]。
Terra の位置を Anthropic のモデルの Sonnet になぞらえたのは、開発者の Simon Willison 氏だ[6]。最も安くも最も高くもないため、いつ使うかを決めにくいとし、推論を max にして自転車に乗るペリカンを描かせたところ、1 回に 11.3161 セントかかり、4 分 11 秒を要したと記している[6]。
ChatGPT では Work と Codex で使えるようになり、Plus、Pro、Enterprise、Edu の利用者が選べる[4]。安全面では、OpenAI の評価の枠組みである Preparedness Framework のサイバーセキュリティの分野で「Critical」のしきい値に達したと判定し、GPT-6 Astra のために作った保護の仕組みを引き継いだ[4]。