スーダン軍の無人機が係争地アビエイの市場を攻撃:死者 153 人、国連事務総長が非難
2026年10月21日 19:42
スーダンと南スーダンが帰属を争うアビエイ地域で 19 日、アミエット市場が無人機に攻撃され、アビエイ行政府のヨハナ・アコル・ンゴル暫定情報相によると、死者は 153 人に達した [1][2]。南スーダン外務省はスーダン軍による攻撃だとしてスーダンの大使を呼んで抗議し、国連のグテーレス事務総長は 21 日に出した声明で攻撃を強く非難した [3][4]。
アミエット市場はアビエイの町から北へ約 10 キロにある地域の大きな交易の場で、スーダンの戦争を逃れてきた人々も使っていた [2]。ンゴル情報相によると、遺体は市場の東と西の 2 か所の集団墓地に埋葬され、なお行方のわからない人がいるほか、30 人が病院で手当てを受けていて重体の人もいる [2]。死者にはスーダン人と南スーダン人、ソマリア人が含まれ、国境なき医師団(MSF)はひどいやけどを負った人を含む 20 人以上の治療にあたる [2][4]。
スーダン軍の高官は AP 通信に対し、南スーダンから準軍事組織の即応支援部隊(RSF)へ向かう燃料のタンクローリーを攻撃したと語り、死んだのは RSF の戦闘員と燃料の密輸業者で、軍は民間人を狙わないと主張した [4]。軍の関係者は BBC にも攻撃を認め、市場は RSF への燃料の補給拠点だったと説明している [1]。ロイター通信に話した外交官らも、RSF がかつて戦闘員への補給に使っていた市場の燃料の保管場所が狙われたとみている [4]。
前日の 18 日夜には、アビエイと接する西コルドファン州でも無人機による攻撃が相次いだ [1]。戦況を監視する団体スーダン戦争監視団によると、アルダバブの町では葬儀に向かう約 200 人を乗せたトラックが攻撃されて 145 人が死亡し、参列者が集まっていたテントへの攻撃でも 5 人が亡くなった [1]。BBC は二つの地域の死者を合わせて 300 人を超えると伝えている [1]。
グテーレス事務総長は声明で、アビエイに展開する国連暫定治安部隊(UNISFA)が医療や消火の要員を送ったと説明したうえで、次のように求めた [3]。
武力紛争のすべての当事者は国際人道法の義務を守り、いかなるときも民間人を尊重し、保護しなければならないことを改めて指摘する。責任の追及が必要になる。
Radio Tamazuj(UN’s Guterres condemns Abyei drone attacks)
アビエイは石油を産する地域で、2011 年に南スーダンが独立したあとも帰属が決まらず、国連の保護のもとで両国が共同で管理している [1][2]。スーダンでは 2023 年 4 月に、2021 年のクーデターでともに権力を握った国軍と RSF の戦闘が始まり、数十万人が死亡し、1400 万人を超える人が住まいを追われた [1][5]。国連によると、2000 万人が深刻な飢えに直面しており、国連のデュジャリック報道官は「子どもを含む民間人を殺し、欠かせないサービスを妨げる無人機の攻撃が続いていることを憂慮している」と述べた [5]。
参考文献
- [1]BBC(Sudan army drones hit mourners and fuel market killing more than 300 people, sources say)
- [2]Radio Tamazuj(Death toll from drone strikes on Abyei market rises to 153)
- [3]Radio Tamazuj(UN’s Guterres condemns Abyei drone attacks)
- [4]Al Jazeera(Drone attack in disputed Sudan-South Sudan border region kills at least 153)
- [5]UN News(UN condemns deadly wave of drone strikes in war-torn Sudan)