フーシ派のサウジ攻撃が激化:外務省はリヤド州などを渡航中止勧告に
2026年10月23日 07:31
イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジアラビアへの攻撃が続くなか、外務省は 22 日、首都リヤドを含むリヤド州と東部州、マッカ州、マディーナ州などの危険レベルを、3 の「渡航中止勧告」に引き上げた [1]。米国務省も 21 日、サウジにある大使館の一部の職員と家族に退避を命じた [2]。
サウジ当局によると、東部ダンマンのキング・ファハド国際空港が 21 日夜に攻撃を受け、サウジ人と、サウジに住むインド人の 2 人が死亡し、8 人がけがをした [2][3]。同じ日の朝には東部州のシャイバ油田で、国営石油会社サウジアラムコの処理施設を狙った無人機が撃ち落とされ、その破片でフィリピンとネパール出身の住民 2 人が亡くなっている [3]。
フーシ派は 22 日、過去 48 時間に弾道ミサイルや無人機でサウジの各地を攻撃したと主張し、ダンマンの空港のほか、リヤドの国防省の庁舎、南西部アブハの空港、紅海に面したヤンブーにあるサウジアラムコの施設を狙ったとした [2][3]。国防省の庁舎とアブハの空港には攻撃が命中し、ヤンブーでは施設で火災が起きたと訴えたが、詳しいことは分かっておらず、シャイバ油田への攻撃は認めていない [2][3]。サウジ主導の連合軍は、21 日夜に東部州の上空で無人機 4 機を、22 日にはリヤド州とマディーナ州の上空でさらに 4 機を撃ち落としたと発表した [3]。
外務省の危険情報は、サウジ主導の連合軍が 15 日に、7 日以降の攻撃でリヤドの空港では計 17 人が死亡して 333 人がけがをし、アブハの空港では 3 人が死亡して 28 人がけがをしたと発表したことを挙げている [1]。リヤド州など 4 州は、企業や団体の取り組みのように真にやむを得ない事情がある場合の滞在までは妨げないとしつつ、当面は空港の利用や空港に近づくことを厳に避けるよう求め、今回の引き上げは陸路を含めて直ちに出国を勧めるものではないと説明した [1]。現地にいる人には、次のように呼びかけている [1]。
エネルギー関連施設、軍事関係施設(基地以外の建物を含む)等には近づかないでください。これらの施設については、遠方からであっても写真や動画の撮影を行わない等、慎重な行動を心掛けてください。
外務省 海外安全ホームページ(サウジアラビアの危険情報【一部地域の危険レベル引上げ】)
BBC によると、10 月に入ってからサウジの空港への攻撃で少なくとも 21 人が亡くなっており、10 日のリヤドの国際空港へのミサイル攻撃では 13 人が死亡、308 人が負傷し、サウジでこの 10 年余りで最も多くの死者を出す攻撃となった [3]。フーシ派は、自らが支配するイエメン西部へのサウジの空爆に報復していると主張する [3]。4 年続いた非公式の停戦は 7 月にほころび始め、フーシ派はサウジに対する「海上封鎖」を宣言して、空港や石油施設、紅海のタンカーへの攻撃を始めていた [3]。10 月 4 日にはイエメン政府側がフーシ派への軍事行動の開始を正式に表明し、サウジ主導の連合軍も全面的な支援を続けると発表している [1]。
参考文献
- [1]外務省 海外安全ホームページ(サウジアラビアの危険情報【一部地域の危険レベル引上げ】)
- [2]共同通信(サウジ首都国防省庁舎標的 フーシ派主張、石油施設も)
- [3]BBC(Two killed in Houthi attack on airport in eastern Saudi Arabia, authorities say)