アルゼンチンの判事、ミレイ大統領の暗号資産をめぐる事件の捜査を打ち切り
2026年10月25日 05:26
アルゼンチンの連邦判事マルセロ・マルティネス・デ・ジョルジ氏は 23 日、暗号資産「$LIBRA」の価格が急落して投資家が大きな損失を被った事件で、ミレイ大統領と妹のカリナ・ミレイ大統領府長官ら 11 人を対象とした刑事事件の捜査を打ち切った [1][2]。エドゥアルド・タイアノ検察官の求めを受け入れたもので、判事は「報告された事実は犯罪を構成しない」と判断し、判断が確定すれば事件を終結させる [2]。
$LIBRA は無名の暗号資産で、ミレイ氏は 2025 年 2 月 14 日、交流サイトの X に「世界はアルゼンチンに投資したがっている」と書いて購入先へのリンクを載せた [1][2]。価格は一気に跳ね上がったものの、数時間後に投稿が消されると急落し、投資家の損失は推計で 1 億ドルにのぼる [1][2]。業界の専門家は、開発者が投資家を集めたあとに資金を引き揚げる「ラグプル」と呼ばれる詐欺の手口だと指摘し、野党の議員は大統領の弾劾の手続きを検討した [1][2]。
判事は、投資家の損失や価格の急な上下だけでは、刑事責任を問える水準の欺く行為は証明されないとし、大統領の投稿には行政上の行為や国の資源の利用が伴っていなかったとして、職権の乱用などの疑いも退けている [2]。カリナ氏には、暗号資産を手がけた起業家たちと大統領との面会を取り持つ見返りに金銭を受け取ったとの疑いがかけられていたが、判事は証拠が足りないと結論づけた [2]。捜査の対象となった人の誰も、被疑者として正式に事情を聴かれることはなかったという [2]。
ミレイ氏は当初から、宣伝したのではなく共有しただけだと主張し、投資した人々は危険を承知のうえで自ら投資したと話していた [1]。判断が出たあとは X に、真実はおのずと勝ち、嘘には常に共犯が欠かせないという趣旨の言葉を投稿したうえで、次のように書き込んで償いを求めている [2]。
では、私の名誉と尊厳を汚そうとした 1 年 8 か月と 9 日にわたる嘘と中傷、名誉毀損の償いを、いったい誰がするのか。
Buenos Aires Times(Court clears Milei siblings in $LIBRA cryptocurrency case)
参考文献
- [1]BBC(Argentina drops investigation into Milei over crypto fraud)
- [2]Buenos Aires Times(Court clears Milei siblings in $LIBRA cryptocurrency case)